津屋崎先中心にある元々は旅館建築で建てられた古民家は、長らく燃料屋さんとしてその歴史を重ねてきました。3年の空き家期間を経て、東京在住だった大家さんより、お世話になった地域の方々に家を開きたいというご相談をいただきました。 いくつかのご提案の中から、コミュニティスペースとしての活用が決まり、応援団の西野木材株式会社が改装工事を担当しました。伝統建築に精通した宮大工が改装・修繕を施し、昭和初期に商売をしていた頃の間口の広い土間を復元。地域の方々が気軽に寄り合えるような場づくりをされています。つけられた名前は「みんなの縁側王丸屋」。小学生が宿題を持ち寄ったり、昔懐かしい歌声喫茶や着物を着る会などの催しをしたりと、今日も地域の憩いの場となっています。
活用時のポイント
今の生活に合わせて低かった天井を吹き抜けにし、収納を増やすためにロフトを作っています。古い欄間や竿天井を残したことで、その造りからのちに家の歴史がわかりました。